治療法別の矯正期間について解説
2022.01.30更新
歯列矯正の治療期間は他の歯科治療と比べて長期間になると考えている方も大勢いらっしゃると思います。
矯正期間が長いと感じる方が歯列矯正を断念することも少なくありません。
しかし、事前に治療法別の矯正期間などを知ることは今後役に立つはずです。
今回の記事では、そのような矯正期間についてご紹介いたします。
まず矯正方法をご紹介する前に、なぜ歯列矯正の治療期間が長いと言われているのかをご説明いたします。
1.後戻りを防ぐプロセスが必要なため
歯列矯正をした時には、「保定装置」と呼ばれる器具を使って歯を動かした時間と同じくらい大切な、歯並びが以前の位置に戻らないよう防ぐ期間が必要になります。
矯正でいくら歯の位置を動かしたといっても、歯は元々の歯並びに戻ろうという機能がある為、上の歯と下の歯の歯が噛み合わさるまで長くて3年ほどの期間が必要になります。
2.口腔内与える刺激を軽減するため
口腔内では日々新陳代謝が行われており、骨代謝と呼ばれたりもします。皮膚をイメージして頂くと良いと思います。
歯列矯正は骨代謝のスピードに合わせて歯を移動しており、約1mm動くのに1ヶ月程の期間を要します。
治療期間が長いのは、この速度以上に無理に矯正で力を加えてしまい、神経や歯茎、歯根に刺激を与えないようにする為です。
成人と子どもを比較すると子どもの方が矯正期間が長くなる
成人の矯正期間を決める要素は、治療の方法や口内環境、年齢などが挙げられます。個人差はありますが歯並びが大きく歪んでいたり、細菌による感染で治療に時間がかかったりすると矯正の期間が長くなります。
反対に歯並びがそれほど歪んでいない方は矯正期間も少なく済みます。
子どもの小児矯正の場合は、2つの時期に大きく分けれます。
まず、1期治療と呼ばれる6歳〜11歳ごろが対象の永久歯が生え変わるまでの期間と、
2期治療と言われる12歳〜20歳前後までの永久歯が生え変わった後の期間があります。
1期治療から歯列矯正を行うと大変長い間矯正をすることになり、1期で治療が終わらなければ2期も継続して治療を行います。
ですので、子どもの小児矯正の方が成人の矯正に比べて長くなる傾向があります。
これは、子どものアゴの成長具合に合わせた治療なので早期に完了することが出来ません。
治療法別の歯科矯正期間について
1.裏側矯正の場合
先程ご紹介したブラケットを歯の裏側に取り付けて矯正を進める方法です。ブラケットよりも物理的に外から見えないので、人目を気にする方にお勧めです。
他にも接客業などの対面が多い仕事に就かれている方にも推奨しております。また、裏側に装着できる為、唇へのダメージも少ないです。
デメリットとしては、舌との距離が近くなり発声に慣れる必要な場合があります。また、ブラケット矯正同様に装置が外れやすかったり食べ物が詰まりやすいなどの短所も存在します。
通院の回数は3週間に1回程度で治療期間はおおよそ2年半くらいです。
2.ブラケット矯正の場合
ブラケット矯正は皆さんが一番イメージしやすい矯正方法です。歯の表側にブラケットと呼ばれる装置を装着し、それをワイヤーを使用して固定し歯を移動させる矯正です。
様々な歯並びに適応できる矯正方法で、今までは金属製の素材が主流でしたが、近年ではホワイトや透明など目立ちにくく歯の色に同化する素材が登場しました。
デメリットとしては、金属製ではない分、装着が外れてしまったり食べ物が詰まりやすかったりします。通院の回数は1ヶ月の内に約1回で、治療の期間は長くて3年間程度です。
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