医院ブログ

2022.08.20更新

歯抜け

 

 


前回は、歯を失って放置した場合のリスクについてお伝えしました。機能性だけでなく、審美性の問題も生じることに驚いた方もいらっしゃるかもしれません。
今回は歯を補うための「補綴治療」の選択肢と、その内容を詳しく解説します。


1.補綴治療の選択肢
歯を失くした場合の治療法として、現在「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」の3つが挙げられます。
特徴や、メリット・デメリットを1つずつ解説します。


1.入れ歯(義歯)
残っている健康な歯に金属製のバネを引っかけ、人工的な歯で補う治療法です。材質によっては保険が適用できるため、使える費用に予算がある方も気軽に受けられます。

また入れ歯は、取り外して磨くことが可能です。食べカスが詰まっても、比較的容易に取り除けるので口腔内の清潔を維持できます。家族が毎日手入れしている姿を、見たことがある方もいらっしゃるはずです。
入れ歯は、ブリッジのように周りの健康な歯を削る必要がありません。しかし、バネで歯が締め付けられて違和感や噛みにくさを感じる場合があります。ほかにも不必要にズレたり外れたりと、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。場合によっては痛みが出ることもあるでしょう。


さらに入れ歯を長年使用していると、顎骨に噛む刺激が行き届かず、骨がやせる原因になります。顎骨は顔の土台となるため、見た目に変化を及ぼすでしょう。口の周辺にシワが入り、皮膚がたるんだりほうれい線ができたりします。老けた印象を与えるかもしれませんね。骨がやせると内部の血管や神経が骨の表面に現れ、ものを噛んだときに痛みが出るケースも報告されています。
日々の手入れについては、食後に取り外してブラッシングを行うのが鉄則です。装着したまま磨くよりは簡単ですが、ご自身の歯と入れ歯とで2回ブラッシングをしなければなりません。毎日のこととなると、その点が面倒だと感じる方もいるでしょう。


2.ブリッジ
ブリッジは、日本語に訳すと「橋」という意味ですよね。その名の通り、失くした歯の左右の歯に人工歯を架ける(掛ける)治療のことをいいます。人工歯はがっちりと固定するので、硬いものを噛んでもズレたり外れたりする心配がありません。両隣の歯が力を受け止め、自然な噛み心地を実現できます。材質によっては全額自己負担となりますが、保険が適用できるものもあります。
一方でブリッジには、土台となる左右の歯を大きく削らなければならないという難点があります。健康な歯を削るということに、抵抗がある方もいらっしゃるでしょう。
ちなみにブリッジは、両隣に歯が残っていることが前提ですから最奥の歯には適用できません。手前の歯2本を土台とする方法(延長ブリッジ)もありますが、歯への負担を考慮すると得策とはいえません。


また、土台となる歯が細菌感染したり、過度な負担がかかってダメージを受けたりすることも懸念されます。
さらに、どれほど精巧なブリッジであっても、土台の歯と人工歯との間にはわずかな隙間が生じています。そこから細菌が侵入すると、むし歯になる恐れがあるでしょう。生活しているうちに、少しずつ隙間が生じる可能性もゼロではありません。奥歯の場合はブラッシングしにくく、歯間ブラシも使えないためより不衛生になります。
今までは健康であった歯が、ブリッジ+悪条件の重なりによって抜くことになれば本末転倒ですよね。治療が終了したあと、いかに丁寧なケアをするかという点がカギになります。


インプラント
顎骨へ埋入する、チタン製の「インプラント体」を土台にして人工歯を固定する治療です。チタンは人体になじみやすいため、骨の成長を促しつつ結合するという利点があります。チタンはほかの医療機具にも使用されている金属で、治療をきっかけにアレルギーを発症した例はほぼ報告されていません(心配な方にはパッチテストをおすすめしています)。
以上の仕組みにより顎骨にがっちりと固定されるため、天然歯と遜色ない噛み心地を手に入れられます。治療をするにあたってほかの歯を削ることもないので、健康な歯を残せる点もメリットといえるでしょう。

 

また欠損歯の本数や位置に制限もないため、理想の結果となるための治療計画を策定できます。入れ歯のように、骨がやせて見た目に影響を及ぼす心配もありません。
審美性を重視する方や、天然歯のような噛み心地を求める方に適した方法です。
ただ、インプラントは外科手術を伴う治療法です。治療期間や費用も、ほかの方法に比べて長くなったり高額になったりするでしょう。

また顎骨がやせて骨量が不足している方や、糖尿病などの既往歴がある方はすぐに治療を開始できません。カウンセリングの際に状況をお伺いしながら、治療の可否や開始するタイミングをご提案できればと思います。

 

まとめ
補綴治療には、大きく分けて3つの選択肢があります。それぞれ特徴が異なりますので、治療後に後悔しないよう慎重に比較検討しましょう。
ご自身で決断できない場合は、かかりつけ医に一度相談してはいかがでしょうか。

 

投稿者: 岐阜駅前歯科クリニック矯正歯科

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